情報が止まらない組織

イベントドリブンという考え方

私は理科系の出身です。そのため、仕事の進め方や組織運営を考えるときも、時々エンジニアリングの考え方を参考にしています。そんな時によく思い出すのが、「イベントドリブン」という考え方です。

イベントドリブンとは

イベントドリブンとは、何かの出来事(イベント)が起きたことをきっかけに次の行動を開始する仕組みです。

例えば、

  • 注文を受けた
  • 商品が完成した
  • 入金を確認した

といったイベントに応じて処理が進みます。
最近のモバイルオーダーも、この考え方で動いています。

反対はポーリング

イベントドリブンの反対に、「ポーリング」という考え方があります。
ポーリングとは、一定間隔で状況を確認する仕組みです。
例えばコンピュータの世界では、

  • 0.1秒ごとに状況を確認する
  • 1秒ごとに状態を取得する
  • 1分ごとに監視する

といった方法が使われます。

これを組織に当てはめると、

  • 毎週月曜日の進捗会議
  • 毎月の定例報告
  • 定期点検
  • 四半期レビュー

などがポーリングに近い考え方です。

一方のイベントドリブン

イベントドリブンでは、イベントが発生した時点で次の行動を開始します。

例えば、

  • 課題が発生したので即共有する
  • タスクが完了したので次工程へ回す
  • 品質問題が起きたので関係者を招集する
  • 顧客から問い合わせが来たので対応を始める

という進め方です。

組織の実力は異常時に現れる

通常業務は予定どおり進みます。しかし、組織の実力が問われるのは異常時です。

  • トラブル発生
  • 品質問題
  • 日程遅延
  • 市場クレーム

こうした場面で、どれだけ早く情報が伝わるか。どれだけ早く関係者が動けるか。そこで組織力の差が出ます。

会議をなくしたいわけではない

私は会議を否定したいわけではありません。

定例会議には、

  • 方向性を合わせる
  • 学びを共有する
  • 関係性を築く

という重要な役割があります。

しかしながら、課題発生の共有まで定例会議を待つ必要はないと思っています。
必要な人に、必要なタイミングで、必要な情報が届く。
その方が変化には強いはずです。

本当に大切なのは、必要な人に必要なタイミングで情報が届くことです。
そのためには、日頃から役割や判断基準が共有され、自律的に動ける状態が求められます。

おわりに

私は今でも、「その情報は次の定例会議まで待ってられないよね」と感じることが多々あります。
「定例で報告します」の何と多いことか。
情報が流れれば組織は動きます。情報が止まれば組織も止まります。
イベントドリブンという考え方は、
迅速に行動する組織づくりを考える上で、大いに意識しています。