「短く話す」は相手への思いやり
チャーチルのメモから学んだこと
仕事をしていると、「もっと簡潔に説明してほしい」と思うことがあります。
一方、自分自身も気がつくと話が長くなったり、資料が分かりにくくなったりします。
私は新人時代に、とても印象に残った教えを受けました。それが「チャーチルのメモ」です。
短く書け
第二次世界大戦中、英国の首相であったウィンストン・チャーチルは、政府の幹部たちに対して、「報告書をもっと短くせよ」という趣旨のメモを送りました。
その中には、
・ 最も簡潔に書け
・ 必要なことは漏れなく書け
・ 不要なことは書くな
というメッセージがあります。
私は読んだ時、「短く書くことが目的なのではなく、考えを整理することが目的なのだ」と感じました。
長い説明は伝わらない
私たちは、相手に分かってもらおうとして説明を追加します。
しかし実際には、説明を増やすほど本質が見えにくくなることがあります。
チャーチルは、不要な言葉を削ろうと努力することで、本当に言いたかったことが見えてくると語っています。
これは報告書だけではありません。会議でも、プレゼンでも、1on1でも同じなんです。
「簡潔に」に加えて「言い切る」
私が受けた新人教育でも、「簡潔に」に加えて、「言い切る」ことの重要性を教わりました。
例えば、○○だと思います。 ではなく、
私の考えは○○です。 と言い切ることです。
もちろん根拠は必要です。しかし、自分の考えを明確にすることで、対話が始まります。
長い説明は、聞き手に考える負担を押し付けてしまいます。
一方、要点が整理された説明は、相手の理解と判断を助けます。
伝える力とは、話す能力というより、相手の時間を無駄にしない思いやりなのです。
1on1でも同じ
1on1で話をしていると、考えが整理できていない状態で話し始めることがあります。
それ自体は悪いことではありません。むしろスタートは整理できていない状態が一般的です。
ただ、話しながら整理し、最後には、「自分はこう考えている」と言える状態になることを目指してほしいのです。
短く話すことは、相手の時間を大切にすることでもあります。そして、自分の考えを整理することでもあります。
本当に伝えたいことは何か
私は報告や説明が長くなった時、一度立ち止まって考えます。
本当に伝えたいことは何だろうか。相手に動いてほしいのか?理解してほしいのか?
そして、自分の考えは何なのだろうか。
目的が明確になると、言葉は自然と短くなります。
おわりに
資料を作る時や報告を行う時に、チャーチルのメモを思い出します。
短くすることが目的ではありません。考えを整理し、本当に伝えたいことをブラッシュアップするのです。
それは、仕事でも、1on1でも、キャリアを考える時でも、大切にしている姿勢です。

