指示待ちから主体的行動へ
リーダーシップのはしご

仕事を任せるとは、どういうことでしょうか。
「任せているつもりなのに、部下が自分で考えて動かない」そんな悩みを持つ管理職は少なくありません。
一方、「もっと任せてほしい」と感じているメンバーもいます。
私は1on1や人材育成を考えるときに、よく「リーダーシップのはしご」を思い出します。
指示待ちから始まる
リーダーシップのはしごでは、最初の段階は「何をすべきか教えてください」です。
経験の少ない人にとっては自然な姿です。
仕事の目的も判断基準も分からない中で、自分で判断しろと言われても難しいでしょう。
だから最初は指示が必要です。
少しずつ考える範囲を広げる
経験を積むと、
「私にはこう見えます」
「私はこう思います」
と言えるようになります。
さらに進むと、
「私はこうしたいです」
「私はこうしようと思います」
へ変わります。
つまり、指示を受ける人から、自ら考え提案する人へ変わっていくのです。
任せるとは放置することではない
元米国海軍艦長のL・デビッド・マルケ氏は、自分一人が命令する組織では限界があることに気付きました。
しかし、いきなり全部任せたわけではありません。
一段ずつ階段を上るように、部下が判断できる範囲を広げていきました。
私はこの考え方がとても重要だと思います。
任せるとは、放置することではありません。判断できるように育てることです。
1on1の目的
私は1on1の目的を、「話を聴くこと」だけだとは考えていません。
もちろん傾聴は大切です。しかし組織として考えるなら、最終的には
指示を待たなくても考えて行動できる人を育てる ことに価値があります。
そのためには、日頃から意図を共有することが大切です。
組織が目指していること。
なぜそれをやるのか。
何を大切にしているのか。
それが伝わっていれば、自分で判断できる場面が増えていきます。
「何をするか」より「どうなりたいか」
リーダーシップのはしごを見ていると、最後に育てたいのはスキルではなく、自律性なのだと感じます。
「何をするか」だけを教え続ける組織では、指示待ちはなくなりません。
一方、
「どんな人になりたいか」「どんなチームを作りたいか」を共有している組織では、自ら考え行動する人が育ちやすくなります。
おわりに
仕事を任せることは簡単ではありません。
しかし、
指示を与えるだけの組織より、自ら考え提案し行動できる人が増える組織の方が強い。
私はそう考えています。
そのために必要なのは、権限委譲そのものではなく、一段ずつ階段を上るように成長を支援することなのかもしれません。

